Colloquium

NO.220
Weekend Mathematics/コロキウム室/NO.220

NO.1677   勝敗の差  2007.6.11  水の流れ

第192回数学的な応募問題

皆さん、プロ野球はセパ交流戦の後半に入り、勝敗が気になります。6月9日現在次の成績です。

順位球団名試合数勝数負け数引分け数勝敗の差
1日本ハム1312 1011
2ロッテ13 10307
3オリックス14 9415
4巨人13 8503
5楽天13 7601
6中日14 7700
6ヤクルト14 7700
8ソフトバンク14 6802
9阪神14 5904
10横浜12 4804
11広島14 31017
12西武14 212010

どのチームも最初は勝ち数と負け数の差がなく、 いわゆる貯金が0です。1試合ごとに勝つと貯金が1つ増え、 負けると借金が1つ増えます。ここで、勝ち数と負け数の差を考えました。 例えば上の成績の場合はロッテも広島も勝敗の差は同じ7のことをいいます。 さて、次のような問題を作成しました。皆さん!考えてください。

あるチームがn(n≧1)試合、野球を行ったとき、勝敗の差の期待値をEnとして、 E2n についてです。 ただし、勝敗の起こる確率は5分5分とし、引き分けはないものとします。

問題1:E2n=E2n−1となることを説明しなさい。

問題2:問題1から、偶数試合終了だけを考えて2、4、6試合終了したときの期待値E2nを求めよ。

問題3:2n試合終了したときの期待値E2nをnで表せ。 ただし、組み合わせの記号Cを用いても良い。

問題4:1年間に144試合行いますから、一体どのくらいの貯金または借金が妥当か、 ウォーリスの公式を利用して、E144の近似値を求めてください。


注:この記事に関する投稿の掲載は、2007年7月2日以降とします。

NO.1676  連勝連敗の平均(2)  2007.6.11  夜ふかしのつらいおじさん

問題1:
n=1のときは、勝つにしても負けるにしても連続数の平均の期待値は1です。

n=2のときは、
「○○、××」の連続数の平均は2/1=2
「○×、×○」の連続数の平均は2/2=1
だから期待値は、(2×2+1×2)/4=3/2

n=3のときは、
「○○○、×××」の連続数の平均は3/1=3
「○○×、○××、××○、×○○」の連続数の平均は3/2
「○×○、×○×」の連続数の平均は3/3=1
だから期待値は、(3×2+3/2×4+1×2)/8=7/4

n=4のときは、
「○○○○、××××」の連続数の平均は4/1=4
「○○○×、○○××、○×××、×××○、××○○、×○○○」の連続数の平均は4/2=2
「○○×○、○×○○、○××○、××○×、×○××、×○○×」の連続数の平均は4/3
「○×○×、×○×○」の連続数の平均は4/4=1
だから期待値は、(4×2+2×6+4/3×6+1×2)/16=15/8

問題2:
「勝ち○」と「負け×」のパターンが正反対のものがペアであります。
だから「勝ち○」で始まるものだけで考えても十分です。
nのとき勝ち負けの変化は、0回からn−1回の場合があります。
n個の○や×を並べるとき、間がn−1個あります。
勝ち負けの変化がk−1回起こるとすると、n−1個の間があるので、n-1Ck-1通りの場合の数があります。
このときの連続数の平均は、

   n/k×n-1Ck-1 =n/k×(n−1)!/{(n−k)!×(k−1)!}=n!/{(n−k)!×k!}=nCk

勝ち○から始まるとすると、残りn−1個の並び方は、全部で 2n-1 通りあります。
だから期待値は次の計算で求まります。
 [n/1×nー1C0+n/2×nー1C1+n/3×nー1C2+・・・・・・+n/(n−1)×n-1Cn-2+n/n×n-1Cn-1]/2n-1
=(nC1+nC2+nC3+・・・・・・+nCn-1+nCn)/2n-1
=(nC0+nC1+nC2+nC3+・・・・・・+nCn-1+nCn−nC0)/2n-1
=(2n−1)/2n-1

戻る