NO.1681 極限値と定積分 2007.7.23 水の流れ
皆さん、微分積分学を学んでいくと、綺麗で美しいなーと思える公式に出会います。
太郎さんは 大学入試問題で極限値を求めるときに、下の公式を利用します。
<出典:(1)、(2)は2006年芝浦工業大学(工学)(3)は日本数学検定協会監修の1級の問題集から>
注:この記事に関する投稿の掲載は、2007年8月13日以降とします。
ColloquiumNO.221 
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皆さん、微分積分学を学んでいくと、綺麗で美しいなーと思える公式に出会います。
太郎さんは 大学入試問題で極限値を求めるときに、下の公式を利用します。
<出典:(1)、(2)は2006年芝浦工業大学(工学)(3)は日本数学検定協会監修の1級の問題集から>
注:この記事に関する投稿の掲載は、2007年8月13日以降とします。
問題1
右の図で点線は中線です。
GD=k、GE=m、GF=nは重心からの垂線です。
BC=a、CA=b、AB=cとします。
△ABCの面積をSとします。
Gが重心なので、中線が頂点の方から2:1に内分されているので、
△GBC=△GCA=△GAB(=S/3)です。すると、ak=bm=cn(=2/3 S)です。
この値をpとおくと
   a=p/k、b=p/m、c=p/n ・・・ (1)
です。
ヘロンの公式

より、

これに(1)を代入し整理します。
	

一方
	

(2)、(3)を連立させて
	

整理して
	

ここでk=4、m=5/3、n=20/13を代入すると、S=30
問題2
上の(4)が答です。
先日、大学時代の数学科の仲間に会う機会がありました。その中で次のような問題を紹介されました。
でも、答えまでの言及はありません。皆さん!考えてください。
三角形ABCがあり、その重心をGとする。Gから辺BC,CA、ABまでの垂線の長さをそれぞれ
k、m、nとするとき、次の問題を解いてください。
問題1:k=4,m=5/3,n=20/13のとき、三角形ABCの面積を求めよ。
問題2:三角形ABCの面積をk、m、nで表してください。
注:この記事に関する投稿の掲載は、2007年7月23日以降とします。
問題1
考えやすいように、勝つ確率をp、負ける確率をqとします。
ただし、pもqも1/2で同じ値です。
すると勝敗の差の期待値E2n-1は、

ここで、p+q(=1)を掛けます。

ここで、pとqの積は次数が同じならすべて等しいので

となり示されました。
下から4行目は、k-1番目とk番目の式を並べています。
ちょっと分かりづらいので具体的にE3で書いてみます。

問題2



問題3

つまり

nを1下げて

この式について、nを2からnまで変えると

これらの式をE2k-1=E2kに注意して加えると

ここで、E2=1、E2n-1=E2nに注意すると

  
問題4
    ウォーリスの公式を、
    n→∞のとき、
    とすると、変形して
    n→∞のとき、
    この式の左辺は、
    だからnが大きいときには、
    (★)の式がまとまれば良いのですが、どうもうまくいきません。
    そこで、n=3までは問題2の解答を用い、n=4以降は(★★)の式を用いて エクセルで計算するとだいたい、
    
       9.30355・・・
    
    となります。