Weekend Mathematicsコロキウム室テーマ別 /3.愛のある問題



コロキウム室(愛のある問題)


NO.80     4/6   水の流れ  愛(?)のある問題

iは虚数単位とします。
iをi乗したら、いくつになりますか。 れっきとした実数となるよ。



NO.86     4/13   水の流れ  愛(?)のある問題(2)

の値はヒントとして、 複素数に関してのオイラーの定理から入ります。

オイラーの定理

iθ=cosθ+isinθ




NO.87     4/14  みかん  愛(?)のある問題(3)

前段  オイラーの公式より
        e=cosθ+ isinθ

 |e|=root(e×e−iθ)=1

(絶対値・・共役複素数の積)となるので、
eは複素平面上で単位円周上に あることが分かる。

そこで、任意の整数kに対して、
 ei2kπ=cos(2kπ)+isin(2kπ)=1がなりたつことがわかる。
つぎに、n を自然数とし
  x=ei2kπ/n おくと、
指数法則より
  (x)n=(ei2kπ/n)n=ei2kπ=1
となり、(x)n−1=0 となる。
すなわち、1のn乗根は
=ei2kπ/n= cos(2kπ/n)+isin(2kπ/n)と解ける。
(k=0,1,2・・・,n−1)


解答 x−1=0 の解を求める。

=e(i2×0×π/4)=cos(0)+isin(0)=1………………………1
x=e(i2×1×π/4)=cos(2π/4)+isin(2π/4)=i……………2
x=e(i2×2×π/4)=cos(4π/4)+isin(4π/4)=-1 …………3
x=e(i2×3×π/4)=cos(6π/4)+isin(6π/4)=−i…………4
となるので、2より eiπ/2=i
この両辺を i乗する。
  i=(eiπ/2)
となり、
=ei×i×π/2=e−π/2
となる。
ゆえに、i=e−π/2



NO.91     4/16 影法師  愛(?)のある問題(4)

オイラーの公式
      e=cosθ+ isinθ において、

θ=πとおくと、
e=cosπ+ isinπ=−1

この式の両辺を1/2乗、つまりル−トをとります。
(e)1/2=(−1)1/2=√(−1)=i

従って、e1/2×πi=i

さらに、この式の両辺をi乗します。
(e1/2×πi)=i

=e1/2×πi×i=e−1/2×π 



NO.93     4/18   水の流れ  愛(?)のある問題(5)

i=e−π/2 =0.20787958・・・  となります。

私にとって、ii=e−π/2は 今の数の美しさを象徴しているように思います。
  π(円周率)、e(超越数)、i (虚数単位)の 3つの偉大な数が出現します。
数のロマンみたいなものを感じます。 オイラーの偉大な定理の美しさ鑑ます。
実は eπi=−1 も同じですが。



NO.311     '99 1/25    豊作    愛(?)のある問題(6)





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