Weekend Mathematics問題/110の問題



110.正方形の回転

下の図のように、1辺が3cmの大きい正方形のまわりを、 1辺が2cmの小さい正方形(1/4の部分が黒く塗られている)がすべることなく 図の矢印の方向に、1秒間に90°ずつ転がっていきます。

問題110の解説図

(1)小さい正方形がもとの位置に戻るのは何秒後ですか。 また、そのときの黒い正方形の位置を答えてください。

(2)小さい正方形がもとの位置に戻り、かつ黒い正方形の位置ももとの状態になるのは何秒後ですか。




問題の出典


大人に役立つ算数の時間
手島勝朗 監修
永岡書店




答えと解説





答えと解説

解答・その1

(ペンネ−ム:teki)

(1) 10秒後、左下

考えるより、実際にやってみた方が早いですね。
でも、それでは面白くないので、一応考えました(^^;;
図の小さい正方形は、5秒後にちょうど最初と正反対の位置にきます。
よって、元の位置に戻るのはこれの倍で10秒後です。
また、黒い部分は最初から順に、右上→右下→左下→左上→右上 のように4秒で1サイクルを移動します。
よって10秒後の位置は、2秒後と同じ左下になります。

参考に実際に回転した時の図を添付しておきます。

問題110

(2) 20秒後

これは、2×2の正方形が元の位置に戻るサイクル(10秒)と 黒い(1×1の)正方形が元の位置に戻るサイクル(4秒)の最小公倍数に なります。




解答・その2

(ペンネ−ム:杖のおじさん)

答え @ 一周した時の黒い四角は左下に来ます。
   A 黒い四角が元の位置に戻るのは2周です。

下図のように直線として何回転して元に戻るかを考えて見ます。四角のA点、B点、C点、D点を回転して通過しますが、A点及びC点を通過する時は小さい正方形の底辺の中心を中心として180度回転しますので2秒かかります。
一周は(3×4)/12+2=10秒です。一周で元の位置に戻り黒い四角は小さい四角の左下。黒い四角の中心点に対して点対称になっています従ってもう一周すると黒い四角も元の位置に戻ります。2周ですから10秒×2=20秒となります。
従って一周するのに10秒かかることになります。そして、その時の黒い四角は小さい正方形の中心に対して点対称の位置に来ています。従ってもう一周すると同じ位置に来て黒い正方形が点対称の位置に来ますので答えは2周して元の位置に戻り、黒の正方形も元の位置に戻ります。従って20秒です。

問題110




解答・その3

(ペンネ−ム:蜘蛛の巣城)

小さい正方形が大きい正方形の周上を、滑ることなく回転しながら進むのですから、大小の正方形の周を直線に展開しても進む距離に影響はないはずです。図1の正方形の頂点に左図のように記号をつけます。

問題110

正方形の辺を直線に展開して、AB上に乗る小正方形の辺を確認します。

問題110

図2のように直線をたたむと、もとの位置に戻った状態が確認できます。

大正方形の辺を展開して小正方形を転がせば、元の位置まで6直角分進みます。これを元の形にたたむと大正方形が4直角分逃げるので、小正方形はさらに4直角分追いかけることになって、10秒。また、小正方形の頂点の位置から黒塗りの位置は左下。さらにまた、元の位置で黒塗りの位置も元の位置に戻るのは、PRの交代とQSの交代から20秒後。



解答・その4

(ペンネ−ム:JSミル)

 問1)さて問題ですが,一辺3cmの正方形をABCDとすれば,小さい正方形は1秒間 に90度回転するので,点A,Cを通る時おのおのの点でのみ接する時があります.それ を数えますと,小さい正方形が元にもどるのは,10秒後です.

問2)小さい正方形に注目すると,黒い正方形は小さい正方形の対角線の交点を中 心に一マス毎に回転しますので,4秒毎に同じ位置に戻ります.小さい正方形自体が 元に戻るのは10秒毎なので,4と10の最小公倍数で20秒後ですね.




解答・その5

(ペンネ−ム:巷の夢)

(1)1秒間に90°ずつ回転しますから大きな正方形の辺上を小さな正方形は2回転します。ところが踏鞴を踏む様に2回ほど頂点箇所で90°回転をします。因って10回転、即ち10秒後に元の位置に戻ります。 黒い正方形は、小さな正方形を4等分して最初の位置を右上とすると小さな正方形が90°回転する毎に右下、左下、左上と位置を変えますので10回転で左下にあります。

(2)黒い正方形は4の倍数で元の位置に戻り、小さな正方形は10の倍数で元の位置に戻りますから、これらの最小公倍数をとって20秒後にどちらも元の位置に戻ります。



解答・その6

(ペンネ−ム:夜ふかしのつらいおじさん)

問題110

問題110

(1)小さい正方形がもとの位置に戻るのは10秒後です。黒い正方形の位置は左下です。

(2)小さい正方形がもとの位置に戻り、かつ黒い正方形の位置ももとの状態になるのは、 10と4の公倍数のときです。だから、20×t 秒後です。(t=0,1,2,3,・・・)



解答・その7

(ペンネ−ム:やなせ)

問1の答え
以下のようになります

問題110

つまり10回移動なので時間は10秒後ですね。

問2の答え
問1から解るように1周してきたときに小さな正方形は 丁度180°ずれていますから。もう一度周回すれば 元に戻るので20秒後です。

念のために(念になっていなかったりして)
1周辺りの回転角度 90°×10=900°
元に戻るには360°の倍数の回転角度になればいいので 360と900の最小公倍数を求めれば1800°になります。 1周で900°回転するのだから
1800÷900=2
2×10=20 かな?





解答・その8

(ペンネ−ム:ドンキー)

(1)まず,黒く塗られてる部分を無視して,正方形の動きを最初の位置から5秒後まで1秒ごとに実際に調べてみます.下の図がそれです.

問題110

上の図において,最初の図と5秒後の図では,小さな正方形は大きな正方形の中心に関して対称な位置にありますね.ということは,この5秒後,つまり最初から10秒後には,元の位置に戻ります.

よって  10秒後  ・・・(答)

(2)上の考察より,小さい正方形は10秒で元の位置に戻りますが,
その間に  90°×10=900°  だけ回転しています.

   900°=180°+360°×2 

なので,小さい正方形は2回転半していることになります. ということは,小さい正方形が大きい正方形の周りを2周すれば, その間にちょうど5回転することになり,黒い正方形も元の位置に戻ってきます. 1周するのには10秒かかるので,

   20秒後  ・・・(答)




解答・その9

(ペンネ−ム:Toru)

(1) 大きい正方形に対して、3/2周まわり、大きい正方形のまわりを1周まわ るから全体で5/2周まわったことになる。1/4周で1秒だから、10秒後 黒い 部分は左下にくる。

(2) 次にもとの位置に来るのは、20秒後で、5周まわったことになるから適し て、20秒後




解答・その10

(ペンネ−ム:三角定規)

問題110

(1) 上図のように小正方形が大正方形のまわりを1周するとき,「小」は900゚回転する。
1秒間に90゚回転するのだから,1周するのに 10秒 かかる。
また,900゚=360゚×2+180゜だから, の位置は図のように 左下 になる。

(2) 「小」が「大」のまわりを1回転すると が180゜回転するのだから,もとの位置に戻るのは,「小」が2回転する 20秒後 である。



解答・その11

(ペンネ−ム:のっこん)

(1)小正方形は5秒後に 大正方形の中心に関して出発時と点対称の位置に来る。
よってもとの位置に戻るのは 5×2=10(秒後)

黒正方形の位置は、出発時北東、1秒後南東、 2秒後南西、3秒後北西、4秒後北東、・・・をくり返す。
よって10秒後の黒正方形の位置は 図にある2秒後の黒正方形の位置と同じ(出発時の斜向かい)

(2)4と10の最小公倍数は20だから 20秒後
(40秒後、60秒後、・・・という答えもあるかと思う)



解答・その12

(ペンネ−ム:浜田 明巳)

Visual Basicで解いた.
(1)の答は10秒後.黒い正方形の位置は図の通り.(2)の答は20秒後.

問題110

問題110

(コピー&貼り付けする際は,全角の空白を半角にしなくてはなりません)

Option Explicit
Dim N As Integer
Dim x(10) As Double
Dim y(10) As Double
Sub Form_Load()
  Dim waku As Double
  waku = 0.3
  Picture1.Scale (-2 - waku, 3 + 2 + waku)-(3 + 2 + waku, -2 - waku)
  Picture1.BackColor = vbWhite
  Picture2.BackColor = vbWhite
  Picture2.Picture = LoadPicture("mondai110a.gif")
  Picture3.BackColor = vbWhite
End Sub
Sub Command1_Click()
  x(0) = 0 '大きい正方形
  y(0) = 3
  x(1) = 0
  y(1) = 0
  x(2) = 3
  y(2) = 0
  x(3) = 3
  y(3) = 3
  x(4) = 0 '小さい正方形
  y(4) = 3 + 2
  x(5) = 0
  y(5) = 3
  x(6) = 2
  y(6) = 3
  x(7) = 2
  y(7) = 3 + 2
  x(8) = 1 '黒い正方形
  y(8) = 3 + 2
  x(9) = 1
  y(9) = 3 + 1
  x(10) = 2
  y(10) = 3 + 1
  N = 0
  Call sakuzu
End Sub
Sub Command2_Click()
  Dim x0 As Double '回転の中心
  Dim y0 As Double
  Dim x1 As Double
  Dim y1 As Double
  Dim j As Integer
  N = N + 1
  x0 = center(1)
  y0 = center(2)
  For j = 4 To 10
   x1 = x(j)
   y1 = y(j)
   '(x2)=(cos(-90°) -sin(-90°))(x1-x0)+(x0)=( 0 1)(x1-x0)+(x0)
   ' y2   sin(-90°)  cos(-90°)  y1-y0   y0   -1 0  y1-y0   y0
   x(j) = y1 + x0 - y0
   y(j) = -x1 + x0 + y0
  Next j
  Call sakuzu
End Sub
Sub Command3_Click()
  Unload Me
End Sub
Sub sakuzu()
  Dim j As Integer
  Dim jj As Integer
  Picture1.Cls
  For j = 0 To 4 Step 4
   Picture1.PSet (x(j), y(j)), vbBlack
   For jj = 3 To 0 Step -1
    Picture1.Line -(x(j + jj), y(j + jj)), vbBlack
   Next jj
  Next j
  Picture1.Line (x(8), y(8))-(x(9), y(9)), vbBlack
  Picture1.Line -(x(10), y(10)), vbBlack
  Picture3.Cls
  Picture3.Print N; "秒後"
End Sub
Private Function center(ByVal i As Integer) As Double '回転の中心
  Select Case N Mod 10
   Case 1
    center = -2 * (i = 1) - 3 * (i = 2)
   Case 2
    center = -3 * (i = 1) - 3 * (i = 2)
   Case 3
    center = -3 * (i = 1) - 2 * (i = 2)
   Case 4
    center = -3 * (i = 1) - 0 * (i = 2)
   Case 5
    center = -3 * (i = 1) - 0 * (i = 2)
   Case 6
    center = -1 * (i = 1) - 0 * (i = 2)
   Case 7
    center = -0 * (i = 1) - 0 * (i = 2)
   Case 8
    center = -0 * (i = 1) - 1 * (i = 2)
   Case 9
    center = -0 * (i = 1) - 3 * (i = 2)
   Case Else
    center = -0 * (i = 1) - 3 * (i = 2)
  End Select
End Function




正解者

のっこん teki Toru
巷の夢 JSミル ドンキー
浜田 明巳 杖のおじさん やなせ
三角定規 夜ふかしのつらいおじさん 蜘蛛の巣城





まとめ

解答の公開が遅くなって申し訳ありませんでした。
この問題を見たとき、地球の自転と公転みたいだなと思いました。 小さい正方形は、4秒ごとに自転しながら、大きい正方形のまわりを 10秒かけて公転(1周)しているということです。
「小さい正方形がもとの位置に戻り、 かつ黒い正方形の位置ももとの状態になるのは何秒後ですか。」という(2)の問題は、 厳密に言えば4と10の公倍数すべてということになりますね。 「最初に戻るのは」と解釈すれば、それは最小公倍数の20秒後となります。





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