Weekend Mathematics問題/115料金所の問題



115.料金所の問題

高速道路の料金所に長い車列ができていて、その後も毎分120台の割合で、 この車列の後に自動車が増えていく。 料金所のゲートを4箇所開くと車列は30分でなくなり、 6箇所開くと車列は15分でなくなるという。 初めの車列には、自動車が何台あったか。




問題の出典


大人に役立つ算数の時間
手島勝朗 監修
永岡書店




答えと解説





答えと解説

解答・その1

(ペンネ−ム:オヤジ)

最初にX台車があったとします。
一カ所の料金所で、毎分M台を通過させるとします。
題意より

   30×4M=X+30×120
   15×6M=X+15×120

従って  120M=X+3600 (台)・・・@
      90M=X+1800 (台)・・・(2)
  @ー(2)より
      30M=1800
        M=60台/分・・・(3)
      (3)を(2)に代入して
     5400=X+1800
        X=3600
       ∴ 3600台




解答・その2

(ペンネ−ム:杖のおじさん)

答え、最初に並んだ車の総数は→3600台です。

最初に並んだ車の総数をYとして、1つのゲートが通す1分間の処理台数をzとすると。 次の式が成り立ちます。
4台のゲートを開けたときの計算は次の通りです。

   Y+30×120―Z×4×30=0…(1)

6台のゲートを開けたときの計算は次の通りです。

   Y+15×120―Z×6×15=0…(2)

(1)を変形すると

   Y+3600−120Z=0    Y=120Z−3600…(3)

(2)を変形すると

   Y+1800−90Z=0…(4)

(3)を(4)に代入すると

   120Z−3600+1800−90Z=0
   30Z=1800   Z=60(台)…(5)

(4)を(3)に代入すると

   Y=120×60−3600=7200−3600=3600台

です。



解答・その3

(ペンネ−ム:巷の夢)

最初の台数をX、ゲートが処理する毎分の台数をYとすると、題意より

   X+30×120=30×Y×4
   X+15×120=15×Y×6

となる。この連立方程式を解いて、

   Y=60
   X=3600

因って、最初の台数は3600台・・・、うーんー。



解答・その4

(ペンネ−ム:三角定規)

《解答》
始めの渋滞台数を x 台,ゲート1ヶ所の1分間あたりの処理台数を y 台とすると,題意より

   x+120×30=120y ……@
   x+120×15= 90y ……A

@−A: 30y=120×15  ∴ y=60 ……B
BをAに代入して, x=90×60−120×15=3,600

[答] 渋滞台数 3,600台




解答・その5

(ペンネ−ム:namiusagi)

答は3,600台

初めの車列をX台とし、ゲート1ヶ所の1分あたりの 処理能力をaとすると ゲート4ヶ所では、

   a=(X+120×30)/4×30 ……(1)

ゲート6ヶ所では、

   a=(X+120×15)/6×15……(2)

(1)=(2)より、

   (X+120×30)/4×30=(X+120×15)/ 6×15
   (X/120)+30=(X/90)+20
   (4X/360)-(3X/360)=30-20
   X=10×360=3600




解答・その6

(ペンネ−ム:FausT)

最初の車列数を x 、1つの料金所(ゲート)が1分間で処理する車数を y とすると、 次の関係式が得られる。

   m分後の車列数:(x(台))+120(台)×(m(分))

ゲートをn箇所設置したとき、m分間に処理できる車数:

   (n(箇所))×(m(分))×(y(台/分))

題意(m分後に車列がなくなる)を満たすには、 「並んでいる車列数」と「処理する車数」が一致、 すなわち上記2式が「=(イコール)」となった時である。
題意(4箇所設ければ30分で処理、6箇所設ければ15分で処理)より、 (m,n)=(30,4),(15,6)の2つの条件を、上述した関係式に それぞれ当てはめれば、下記のとおりx、yについての連立方程式が得られる。

   x+120・30=4・30・y
   x+120・15=6・15・y

これを解いて、

   x=3600、y=60

問題は、最初の車列数(x)のみ質しているので、求める解は、 3600 (台)  ・・・・・・【解】   となる。



解答・その7

(ペンネ−ム:のっこん)

ゲート1箇所の処理能力を1分あたりa台とする
4箇所30分では120a台を処理する
6箇所15分では90a台を処理する

初めの車列にx台あったとすると

   x+120×30=120a・・・・(1)
   x+120×15=90a・・・・(2)

(1)、(2)よりx=3600(台)
ニュートン算てやつかな?




解答・その8

(ペンネ−ム:teki)

答え 3600台

<解法> 二元連立方程式
最初に並んでいた車の台数をx、ゲート1つ当りの1分間の通過台数をyとすると、

   x+120×15=15×6×y
   x+120×30=30×4×y

これを解いて、x=3600、y=60。

なお、ニュートン算には、1:2→2:3にする比を用いた算数解法があるんですが、 これはどなたかが必ず書いてくれると思いますので、省略します。



解答・その9

(ペンネ−ム:テレスとアリス)

【解答】
設問から、次の式が成り立ちます。
料金所のゲート1箇所で処理できる台数をAとします。
また、初めの車列の自動車台数をBとします。
料金所のゲートを4箇所開くと車列は30分でなくなることから、

   A × 30 × 4 = 120 × 30 + B

料金所のゲートを6箇所開くと車列は15分でなくなることから、

   A × 15 × 6 = 120 × 15 + B

それぞれの式をまとめると、

   120A = 3600 + B
   90A = 1800 + B

となります。 これより、

   (3600 + B) 対 (1800 + B) = 120 対 90

となるようなBを求めます。
90(3600 + B) = 120(1800 + B)
324000 + 90B = 216000 + 120B
30B = 108000
B = 3600

答え 3600台


【別解答】
料金所のゲートを4箇所開くと車列は30分でなくなる
料金所のゲートを6箇所開くと車列は15分でなくなる
との設問から、 料金所のゲート2箇所で、15分間で、

   (120 × 15) = 1800台

処理できることになります。6箇所で、15分間で

   (120 × 15) × 3 = 5400台

処理できたことになります。15分間では、

   (120 × 15) = 1800台

増えたので、初めの車列の自動車台数は、

   5400 - 1800 = 3600台

となります。

答え 3600台



解答・その10

(ペンネ−ム:Toru)

15分後までに後方から来る車は120x15=1800 台
30分後までに後方から来る車は120x30=3600 台
初めの車列の台数をxとすれば

   (1800+x):(3600+x)=6x15:4x30=3:4

より x=3600 答え 3600台



解答・その11

(ペンネ−ム:ひろ)

初めの車の数をx,1ヶ所1分あたりにゲートを通過する車の数をyとする。





解答・その12

(ペンネ−ム:T_Tatekawa)

初めの自動車の台数を x 台とする。
4カ所のゲートでは30分で自動車がなくなり、
6カ所のゲートでは15分で自動車がなくなる。
1カ所のゲートが1分に処理出来る自動車の数を 比較すると、

   (x+120*30)/(4*30)=(x+120*15)/(6*15)
   x/120+30=x/90+20
   10=x/360
   x=3600

よって、もとの自動車の台数は3600台。



解答・その13

(ペンネ−ム:DDT)

毎分120台の車が来て、ゲート1箇所が毎分y台処理するとすると、 ゲート4箇所で車列は毎分 (4y−120)台 短くなる。30分で車列はなくなるから、 最初の車列の台数は、30×(4y−120) 台。
同様に、ゲート6箇所なら、15×(6y−120) 台。両者は等しいから、

   30×(4y−120)=15×(6y−120)
   4y−120=3y−60
   y=−60+120=60 台/分

従って、最初の車列は、

   30×(4y−120)=30×(4×60−120)=30×120=3600 台

となります。 ちなみにこの結果は、車の流入台数とゲート処理能力が一定として、 ゲートを4または6箇所にする以前の開放ゲート数、および車列が溜まっていった時間には無関係です。 何故なら、ゲートを4または6箇所にした瞬間の車列の台数をxとすると、

   x=(α−60m)t

でなければなりません。
もちろんt=0からx=3600 台になる瞬間まで、毎分の車の流入αは、α>my=60m 台/分 と仮定されます。ここで mは、x=3600 台になる以前の開放ゲート数です。 なんだか交通工学における、道路の混み具合方程式を思い出します。車の流入量が、 時間に対して不連続に変化する問題を作りたくなってきました。 それは、2変数の双曲型偏微分方程式を特性曲線の方法で解く段波の計算になります (← 作れるかどうかわかりません)。



解答・その14

(ペンネ−ム:nao)

(答案)
1つのゲートで1分間に処理できる台数を「1」とおくと、

   4箇所開いた場合は「1」×4×30=「120」
   6箇所開いた場合は「1」×6×15=「90」

この差の「30」は30分と15分の差である15分間にやってきた台数の差に当る。

  120×15=1800台 1800÷「30」=60台

1つのゲートは1分間に60台処理できる。 1分間にやってくる台数は120台なので、 120÷60=2つのゲートがあれば処理できる。 4つのゲートで30分で処理できたのだから、4つの内2つのゲートは新しくやって くる車だけを処理するとして、残りの2つが最初にあった列を処理したことになる。

   60台×2×30分=3600台・・・こたえ



解答・その15

(ペンネ−ム:夜ふかしのつらいおじさん)

初めにあった列の自動車を「■」で表します。
その列の後に増える自動車を「□」で表します。
料金所のゲートを「←」で表します。

自動車の量を考えるうえで、 ゲートから出る自動車がもともと車列にあったものか、 後から増えたものかを区別する必要がありません。
ゲートを4カ所開いて車列が30分でなくなった様子を表します。

        0      15       30
  @← ■■■■■■|■■■■■■
  A← ■■■■■■|■■■■■■
  B← □□□□□□|□□□□□□
  C← □□□□□□|□□□□□□
次にゲートを6カ所開いて車列が15分でなくなった様子を表します。
         0      15       30
  @← ■■■■■■|
  A← ■■■■■■|
  B← □□□□□□|
  C← □□□□□□|
  D← ■■■■■■|
  E← ■■■■■■|
ゲートを6カ所にしたときD・Eのゲートから出た自動車は、
ゲートが4カ所のときに15分すぎから30分の間にB・Cのゲートから出た自動車と同じ量です。
ゲートが6カ所のとき15分で車列がなくなったということは、
D・Eのゲートから出た自動車は、
ゲートが4カ所のときに15分すぎから30分の間に@・Aのゲートから出た自動車と同じ量です。

15分で増える自動車の量は、120×15=1800台です。
だから初め列にあった自動車は、倍の3600台です。




正解者

teki のっこん オヤジ
テレスとアリス T_Tatekawa nao
Toru 巷の夢 FausT
杖のおじさん 夜ふかしのつらいおじさん DDT
ひろ namiusagi 三角定規





まとめ

一定の割合で減っていく一方で、別な要素により一定の割合で増えていくという 状況下にある量を考える問題をニュートン算といいます。 この問題は、高速道路の料金所のゲートで処理をしている一方で、 並ぶ自動車の台数が増えていくということになります。
連立方程式を立てて解いていただいた方が多いわけですね。 テレスとアリスさんToruさんは、4箇所だと30分、6箇所だと15分というところから、 比を用いて解いてくださいました。 また、naoさん夜ふかしのつらいおじさん の解答を拝見すると、方程式を使わなくても、むしろ使わない方が、 しっくり理解できますね。どうもありがとうございました。





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