Weekend Mathematics/情報/「情報A」の授業3(2001年度)
第26回・webの活用/カテゴリ検索
いよいよインターネットへ常時接続の環境も整い(横浜ケーブルテレビ)、
授業でも活用を始めました。
まずは検索=インターネットではなく、これは情報収集の手段の1つだということを確認し、
その上でインターネットによる情報検索に入りました。
webページの閲覧については、i-mode等の携帯端末でも可能だということにも触れました。
実習は、まずURLを直接指定してwebページを閲覧することをしました。
URLの書式を説明しながら、
テキストにある、国立天文台、
首相官邸、
外務省と、順につなげました。
国立天文台と
外務省については、top pageが英語で書かれていますが、
それはどうしてかと投げかけてみたりもしました。
次に検索ですが、yahoo japanを利用して、
カテゴリ検索をしてもらいました。
登録型ということで、比較的信頼性の高い情報を得ることができるという説明をしました。
第27回・webの活用/キーワード検索
2回目は、キーワード検索ということで、まずgooを
使って、キーワード1つ、キーワード2つのand検索、or検索を例示し、ヒット数を比較しました。
(時間に余裕のあるクラスは、not検索も紹介だけしました。)
実際にキーワードを入れて検索してもらうと、and検索の際に2つのキーワードを続けて入力してしまい、
1つのキーワードになってしまっているという生徒が見受けられました。
次に最近人気のGoogleにつなぎ、先程と同じキーワードで
ヒット数の比較、表示されるHPの順番、リンク情報の分析等Googleの特徴を簡単に説明しました。
以下のような問題文の書かれたWordファイルを配り、URLのコピーの仕方を説明し、
キーワードの入れ方がポイントだよと言った上で、
せーので15分、挑戦してもらいました。
以下の質問に対する答をwebで検索せよ。
|
生徒たちは、かなり集中してやっていました。
早い生徒は15分で6題終わります。平均して2題くらいでしょうか。
ひととおり終わってから・・・
「中田の血液型はOだよね!」
「ええーっ、A型ってかいてあったよ、ほら。」
「どっちが本当なの?」
予想外の展開に私は内心にんまりです。「本当はB型かもしれないね。」
webにある情報は、本当に信頼できるものかどうか、最終判断は自分でしなさいということで終わり。
第28回・web情報の活用
webページから得られる情報を再利用する方法について、実習しました。
テキストのコピー、画像のコピー、画像のファイル保存、webページの完全保存などです。
最初のクラスでは、好きなページでいいよと言っていたのですが、適当な画像がなかったり、
ページを見る方に集中してしまう生徒がでてきたりしたので、次のクラスからやめました。
このページのこの写真をコピーする、というように指定をしてやってもらいました。
1つやる度に、これは著作物だから・・・、これには肖像権があるから・・・、引用する時はきちんと出所を明記するように・・・
としつこいくらい言いました。
さらに、データのEXCELへのコピーも実習しました。
外務省のページにある
「長期滞在者の職業別、地域別構成」という表を利用して、
このデータをEXCELにコピーしたのです。
web上の表がきれいに張り付きます。時間のあるクラスは、復習!
というわけで更にこれをグラフ化してもらいました。
第29回・web情報収集とまとめ
実際にインターネットを利用して情報の収集、整理をしてもらおうと以下のテーマを設定しました。
テーマ:
第30回・web情報収集とまとめその2
単純な切り張りではなく、多角的に情報収集するようにと指導をしました。
たとえば、CD売上ベスト10を調べたら、更にそこにランクアップされているアーティストのデータを収集するとか、
高校野球を取り上げたら、新聞記事だけでなく、優勝校のHPからその学校の情報を得るなどです。
ほとんどがインターネットから得た情報の切り張りですから、あえてここでは生徒のレポートを
公開しませんが、それなりによくできていました。
高橋尚子選手の優勝の新聞記事とコースの地図、映画のストーリーと俳優に関する情報、
新番組の案内と視聴者の声など組み合わせて情報収集していました。
更に収集したデータには必ずそのデータを得たホームページ名、URLなどを明記させました。
第31回・しおり作り
本校では、今年1年生を対象に職場見学を実施しました(11月13日)。
生徒たちは何人かのグループで、それぞれ分散して42ヶ所の事業所を見学しました。
その事前指導という位置づけで、情報の授業で「しおり作り」に取り組みました。
項目だけを書いた雛形を提供し、それぞれ必要事項を書き込む形にしました。
訪問先の住所から地図を検索して場所を確認(または貼り付け)、
交通手段と交通費、時刻表の検索、
更にそれぞれ訪問時間、待ち合わせ場所、時間等の確認。
そしてメインは訪問事業所の業務内容についての情報収集です。
訪問事業所がHPを提供しているところは、ほとんどそこで情報収集できますが、
そうでないところはその業種、その職業について調べてもらいました。
それらを貼り付け等して、しおりの下調べのページができていきます。
更に質問事項という欄に、それぞれ当日訪問先で質問する項目を記入してもらいました。
第32回・しおり作りその2
しおりの表紙は、訪問先にふさわしいものを工夫していました。
最後に印刷をして、綴じて、"my しおり"のできあがりです。
これを持って、当日は各事業所を訪問しました。
第33回・しおり作りその3
ご協力いただいた事業所は以下の42社です。
屏風ヶ浦病院、大口総合病院、上州屋、ザホテルヨコハマ、ホテルリッチ、 ロイヤルホールヨコハマ、勝烈庵フーズ、富士シティオ(スーパー)、横須賀産業(スーパー)、 横浜インポートマート、横浜丸中青果・丸魚、神奈川和裁学院、 太平ビルサービス、ワミレスコスメティックス、 システムニコル、ビッグカメラ、横浜八景島、全日警、 サロンドボーテグレース(美容室)、横浜ハーベスト(美容院)、 資生堂鎌倉工場、コジマ、金原(学生服)、ビクトリア(スカーフ製造)、 丸山(スカーフ製造)、松村(繊維製品)、荻原流通センター(衣料品)、 ダイイチ(ユニフォーム製造)、野毛印刷所、大洋建設、三井倉庫、加藤美蜂園、 横浜アリーナ、相鉄エージェンシー(広告代理店)、 メディアアート、柴橋商会(介護用品レンタル)、港湾職業能力開発短大、 横浜航空貨物ターミナル、日本郵船、横浜信用金庫、JTB、横浜南警察署
それぞれ生徒たちのために、資料等準備いただき、貴重なお時間を割いて対応していただきました。
この場を借りて、深く感謝申しあげます。
生徒たちは、「職場」を見学し、働くということがどういうことか、
それぞれ考えてくれたのではないかと思います。
第34回・メールアカウントの設定
メーラーに関する実習について本校では、教育機関はフリーのAL-Mail
を、2000サーバー機にフリーの black jambo dog でメール・サーバーを
たてて使用しています。
教室の中だけのメールです。
情報の授業時から発生するトラブル等(特に携帯とのやりとり)をさけるため、
教室の外とは送受信できないこととしました。
メールの「授業」のためのメール環境としては、
これでとりあえずは仕方がないだろうという判断です。
また、個人のMail Box を用意してプライバシーやセキュリティのこと
に配慮することにつなげるため、
各自のログオンした環境に設定等が残せるAL-Mailにしました。
最初の授業では、まず本人のメールアドレスを確認し、メーラーでアカウント等の設定をしました。
メールアドレスは、学年組番号の組み合わせにイニシャル1文字を足して、ユーザー名としました。
例えば、1年6組12番小島だとすると、「1612k@ooka-h.ed.jp」となります。
イニシャルを1つ足すことで、いたずらmailを防ぐことができるという
茨城県のN先生からいただいたアイディアです。
アカウントの設定では、メールサーバーのIPアドレスを記入する必要があります。
メールサーバーの役割や、IPアドレスについても簡単にふれました。
パスワードについては、その注意点を話した後、4文字のパスワードを申告してもらいました。
この時間はまだ仮のパスワードでmail送受信のテストをしました。
第35回・アドレス帳、署名
まず新しいパスワードでサーバーに接続できるかチェックをしました。
次にアドレス帳に何件か登録をしてもらいました。
次の出席番号の人、自分、私(今後、mail提出する機会を作るので)、その他です。
アドレス帳を使った(次の出席番号の人に)mail送信、それに対する返信をしてみました。
更に、署名の作成をしました。何種類か作って使い分けもしたかったのですが、
時間がなく1つがやっとでした。そして自分宛にテストmailを発信してもらい、
署名つきで届くことを確認しました。このようにテストmailは自分宛に発信するといいよ、ということで。
第36回・チェーンメール、添付ファイル
予め、私の方で全員にメールを送信しておきました。
「あなたに会えてよかった・・・(中略)・・・
今よりもっと仲よくなりたいと思う5人に送ってください。きっと、もっと仲よくなれるよ。」
というメールです。
授業が始まって、「新着メールをチェックしなさーい」というと、このメールを受信して読み始めます。
「なにこれ?」、「チェーンメールみたいだね。」という声が聞こえ始めます。
携帯メール等を普段使っているような生徒はチェーンメールに出くわす経験もあるようです。
こういった典型的なチェーンメールには彼らも警戒心を働かせるようです。
次はこういうmailです。
「【重要警告】ウィルス情報です・・・(中略)・・・
この情報をインターネットにアクセスする出来るだけ多くの人に知らせてあげてください。」
こういった情報は本当だとしてもmailで流すのは避けるべきで、Webや、
インターネット以外のメディアで情報提供するべきだという話しをしました。
最後に3通めを送信しました。
「AB型RH ― 献血のお願い・・・(中略)・・・ご連絡ください。」
更にこのようなmailになると、チェーンメールという認識はないようです。
確かにこれは善意からでたメールで、実際に人助けに役立ったという例もある、しかしながら一方で、
不注意にも病院の電話番号が記載されていたためにその病院の通常業務に支障をきたすほどの問い合わせが
殺到したということもある、善意からでた行為であっても結果として社会に多大な迷惑をかけてしまうことがあるので
慎重な対応が必要である、というようなことを話しました。
以上のチェーンメールは、チェーンメール・コレクション
からお許しを得て引用させていただきました。(ご協力に感謝!)
いずれも、私のアドレス帳に予め全員を登録しておき、一斉送信をしました。
生徒にとっては、実際に自分の手元にこのようなmailが送られてくるということで、インパクトがあったようです。
更にメールを発信してから、相手に届くまでの経路、しくみについても説明をしました。
授業の後半は、一転して添付ファイルの実習をしました。
印象を強くするために、画像ファイルがいいだろうと思い、1学期に作った似顔絵ファイルを添付して、
次の番号の人に送ってもらいました。
受け取った添付ファイルは、一端ハードディスクに保存してから開いてもらいました。
本来ならウイルスチェックをしてから開くべきだと思いますが、今回は説明だけで、
実習はしませんでした。
第37回・添付ファイルしりとりリレー
添付ファイルのついたmailの送受信を復習した後、「添付ファイルしりとりリレー」をしました。
5人1組のチームを編成し、添付ファイルでしりとりをしていき、その速さを競うのです。
しりとり用のWordファイルには最初、1行「小島淳子 りんご」とだけ書いてあります。
このWordファイルに1行ずつしりとりを書き足しながら、添付ファイルで次の人にリレーしていくのです。
mailの題名と本文を省略しないこと、本文には必ず添付ファイルがある旨をかくことを条件としました。
チーム内の協力を促し、作戦会議をさせた後、私から1番手のメンバーに一斉送信をしてスタートしました。
かなり盛り上がりを見せて、それぞれのチームで協力している様子が多々見受けられました。
チームによっては、予め送信mailを用意しておくなど工夫していました。
最後の人は私に送り返すということで、私は時々メールチェックをしながら待っていればいいわけです。
1番早いチームで10分弱くらいでしょうか。最後に皆でしりとりがきちんとできているかどうか確認し、
優勝チームに拍手しました。
何人かのメンバーで協同作業をするとき、この添付ファイルというのはとても有効な方法です。
今は隣り同志でやっているけれども、例えば日本、アメリカ、インド、イギリス、オーストラリアというように、
どこにいたとしても、環境さえ整えば同じことができるのですと説明をしたら、妙に感心している生徒が
何人かいました。実際に国を越えて、「添付ファイルしりとりリレー」をやってみたいなあと
思いました。
第38回・コンピュータウイルスとセキュリティ
コンピュータウイルスに対する正しい知識と認識を持ってもらおうということで、1時間
これに費やしました。
情報処理振興事業協会(IPA)からいただいた、
「15分で学ぶ コンピュータウイルス対策」というビデオを上映しました。
このビデオはなかなかよくできていて、コンピュータウイルスにはどういったタイプがあるのか、
感染するとどういった症状が現れるのか、実際の映像で示してくれています。
またこれらに対応するためにはどういう対策をたてておけばいいか、ということも教えてくれます。
皆でこれを見たあと、ビデオにでてくるウイルス対策7箇条をもう少し丁寧に解説をしながら再確認しました。
いわゆる座学で、生徒たちには予め配っておいたプリントにそれらを記入させました。
更にnimda等、最近の複合型ウイルスについても、触れました。そういった新しい情報にも敏感でなければならないということで、
最後にインターネットで情報処理振興事業協会(IPA)
のサイトにつなぎ、最近のセキュリティ情報をチェックしてもらいました。